記事一覧

博物館で禅に触れる

ファイル 150-1.jpg
ファイル 150-2.jpg

みなさんこんばんは、デルフォニカのミヤモトです。

今日は水戸市立博物館で現在開催中の
知られざる女流画家 櫻井雪保 ー父・雪館と歩んだ絵画の道ー
へ行ってきました。
神奈川県にある禅宗寺院・了義寺の本堂に納められた板戸絵などが展示されておりとても迫力がありました
ファイル 150-3.jpg
了義寺本堂板戸絵「虎竹図」
ファイル 150-4.jpg
了義寺本堂板戸絵「龍図」

水戸出身の櫻井雪保は江戸時代後期に活躍した女流画家です。
水戸藩出身の画家・櫻井雪館を父に持ち、父と共に江戸を拠点に活躍しました。
父親譲りの力強い画風の中に女性ならではの繊細さが感じられます。

ファイル 150-5.jpg
達磨禅師絵

このように禅画を多く残しているということと今日は祭日ということで特別関連行事として、水戸の禅宗の由緒あるお寺「祇園寺」の住職さんによる「達磨のお話と坐禅体験」にも参加してきました。

雪保の作品にも登場する「達磨」は「坐禅」と深い関係にあるというお話を聞いた後、住職さんのレクチャーのもと、坐禅を体験してきました。

お寺の畳の上ではなく、博物館の絨毯の上で、参加者全員が壁に向かって並んで坐禅するのはとても不思議な光景でした。

レクチャーの内容は
坐布(坐禅用クッション)の上で胡坐をかいて座り、右手の上に左手を乗せて親指同士を軽くつけて卵型になるように印を組みその中に自分の心を置いておくイメージ。
目は完全に閉じないで半眼にしておき、一メートル先の床の上に視線を定める。
意識を呼吸に集中させ、湧き上がる想いはそのまま放っておく。

15分間という短い時間でしたが、心の中が静まり返りかなりリフレッシュできました。
祇園寺さんでは月に二回ほど日曜坐禅会が開かれているそうですので興味のある方は是非体験してみるといいと思います。

水戸にゆかりのある知られざる女流作家 櫻井雪保の作品をみなさん是非見に行ってみてはいかがでしょうか。

Be Here Now

みなさんこんにちは。
デルフォニカのミヤモトです。

みなさん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?

僕はゴールデンウィークに大好きなティク・ナット・ハンさんという禅マスターの教えを学ぶため4泊5日で富士の麓まで行ってきました。

ティク・ナット・ハン師とはフランスに住むベトナム出身の禅僧で、詩人でもあり、学者、そして平和活動家でもあります。
残念ながらティクナットハン師ご自身は去年、体調を崩され、89歳というご高齢の為今回の来日はできませんでしたが、南フランスにある彼のお寺、プラムヴィレッジ僧院にいる直弟子の数十名の僧侶の方達が来ていろいろと指導してくださいました。やはりヨーロッパにあるお寺だけあって、ベトナムをはじめ、フランス、アメリカ、カナダ、ドイツなど、さまざまな国出身のお坊さん達が今回来日されました。
そして参加者は約500名!そのうち150名は外国人でしたのでとても国際色豊かでした。

さて今回は一体何を学びに行ったかというと、「マインドフルネス」という禅のキーポイントとなるものを学びに行ってきました。

「マインドフルネス」をはじめて聞いた方もいると思いますが、簡単にそして現代風に言えば心のトレーニングのようなものです。
日本語にすると「注意深いこと」「気づくこと」といったところでしょうか。

ここ最近、グーグル社やインテルなど欧米の企業がこぞってマインドフルネスを取り入れるようになってNHKでも特集が組まれたりしたので、日本でも少しずつマインドフルネスという言葉を聞くようになりましたが、いま世界各地でちょっとしたムーブメントが起きているようです。

この映像はカリフォルニア・シリコンバレーにあるグーグル本社の社員教育の一環として行われたsearch inside yourselfというプログラムです。社員をこういう形でケアできるのはさすが世界のトップ企業です。

ちなみにアップルのスティーブジョブス氏はすでに70年代から禅のマインドフルネスを取り入れており、禅のシンプルな世界観と極限まで無駄を省いたアップルのミニマムデザインはきっと無関係ではないはずです。
とくにほとんどの操作を1枚のガラス板の上でできるようにしたiPhoneは、公私にわたり「集中とシンプルさ」を信条としてきたジョブズの真骨頂だといえるでしょう。

さて話はそれましたが、じっさい僕がどんなトレーニングしてきたかというと、 座る、歩く、食べるといったごく日常の動作をする中で、ただただ呼吸に気づき、ただ歩いていることに気づき、ただゆっくりと食事を味わう。
ファイル 132-1.jpgファイル 132-2.jpg
小鳥のさえずりや風の音を感じながらただ歩いていることに気づく。富士山を眺めながらどっぷりと温泉のお湯に浸かり温かさや心地よさを身体全体で気づく。
自分の呼吸に注意を向け、心の底からリラックスしていることに気づく。

こう書くと、なーんだ何もしてないじゃないか!と当然思うことでしょう。しかし意識的に”いま、ここ”で起きている身体感覚を味わうように注意を向け続けていくと、次第に心に落ち着きと集中力が出てきて頭がスーっとなってスッキリしてくるのです。
頭が空っぽになってくるとはじめて普段自分がいかに考え事ばかりしているのか、そしてその考えのほとんどは生産性がなくいかにエネルギーの無駄使いをしているのか、そしてそのエネルギーの無駄使いがいかに自分のパフォーマンスを低下させているのかがはっきり見えてきます。
無駄な思考が減ると、深い洞察力が出てくるので、思わぬ気づきが現れます。
普段と思考パターンが変化するので今までとは全く違う新鮮なものの見え方、そしてそこから新しいアイデアなどにつながりやすくなるのです。

もちろんそういうアイデアなどは副次的なものでありますが、仕事とくにクリエイティブな仕事を職業とする人にとってはとても嬉しい効果であるといえます。

マインドフルネスは最近の心理療法でも取り入れられているので、不安を軽減させ、気持ちを明るくすることができますが、真の目的はなんといっても心をいつも平和に保ち、幸せに生きていくことでしょう。

今回学んだ経験を生かして、これからはできる限り生活にマインドフルネスを取り入れて充実した時間を過ごしたいと思います。
そしてその気づきから得たアイデアをヘアデザインにも生かしサロンワークを通して僕なりのマインドフルネスをみなさんに還元できたらと思っています。

みなさんも是非、意識を”いま、ここ”に向けマインドフルネスを取り入れてみてはいかがでしょうか。
きっといままで見えなかった新しい自分に出会えるかもしれません。

ページ移動

  • 前のページ
  • 次のページ